前回の続き
前回の記事で、今後時が経過しても1980’s以降のTiffany はVintageになる可能性が低いと書きました。
理由は大きく2点。
・希少性
・コスト重視の製造
しかし、1980’s以降のものでも希少性が高く、重みのあるものだったらどうでしょうか。
むしろ1980’s以前の物よりも貴重なのではないでしょうか。
1990年代の14K シグネットリング
それが、こちらです。
1992年製造14Kのリング。
サイズ24号。
重量約24g。
シルバー素材のこちらの形は、おそらく定番として発売されていました。
こちらの14Kも定番だったと予測されます。
これ、彫りのデザインが優秀です。
おそらく、coat of armsかなと思っています。
紋章です。
この年代頃になると、紋章などをオーダーすることが減ってきて、逆に貴重です。
90年代のファッションって、日本ではストリート系が主流となった時期でもあり、国内では、シグネットを着用する人って少なかったのかなと思います。
アメリカでは、グランジファッションとかが流行っていたので、紳士が着用するリングの需要は少なかったように思えます。
当時の金の値段
1992年の金の値段って、いくらかご存知ですか。
1g 辺り平均1,455円です。
もう一度、書きましょう。
1,455円なのです。
2020年の平均は?
1gあたり、平均5,648円です。
最高価格は、7,676円です。
約5倍、素材コストの値段が上がっています。
そりゃ、今は作ってられないですよね。
60~70’sのものでも、大体10g前後の中、これは24g。
ずば抜けた重さです。
既にこの時にはコストを意識したモノ作りが主流となっていましたが、それでも地金自体の値段が安かったので、これぐらいボリューム感のあるものをピンポイントで作ることができたんでしょうね。
今では、このボリュームを店頭で購入するとなると、いくらになるか想像したくありません。
サイズについて
昨年、バイヤーに中間サイズのリングは無いかと相談を受けました。
ここで言う、中間サイズとは、13号~17号あたりを指します。
その辺りのサイズを探されてる方も多いのではないでしょうか。
その辺りは、数が少ないです。
小指もしくは薬指につけるものなので、小さめが多いです。
サイズ調整されていたら別ですが、サイズ調整されていない場合、特に15~17号は滅多に出てきません。
しかし、中にはものすごくガタイの良い方もおりまして、そういった方は薬指で20号オーバーの方もいます。
そのため、見てきた限りだと大抵は8~11号もしくは19号以上の大きめのサイズです。
私の手元にある物も、大きいか小さいかに分かれています。
レディースのカレッジリングの場合、12~14号は見受けられます。
まとめ
前回の記事では、1980’s以降のものでヴィンテージになりえるものは少ないと書きましたが、今回その少ないに該当する、逆にこの時期ではまれに見る希少性が高いリングについて書きました。
これは、「ヴィンテージ」になりますね。
値段も張りますが、この辺りを見てみるのも面白いかもしれません。